映画「わたしを離さないで」大切なものを考えたくなるよ
2011年 02月 21日
だってこの映画の原作は、私が一番好きな本だから。
最初は、寄宿学校で育つ子どもたちのノスタルジックな話か...と思いきや、衝撃的な展開。
SF的な話なのに、カズオ・イシグロの描く世界は、美しくやさしくて心に染み渡って彼女たちの希望や夢や絶望などが自分のことのように思えてきて。
読み終わったときには、あまりの感動と衝撃で三回続けて読んじゃった。
その後、開かれたTIS企画展「わたしの一冊」のテーマは、人生で最も心うたれた本の装画。
もちろん私が選んだのは「わたしを離さないで」。
キャシーとルースが寄宿学校の庭にいるイメージ。
そして、その絵を気に入って下さった早川書房の編集の方のおかげで、すでに文庫になっていた「わたしを離さないで」のプレミアム・カバー・エディションに。
文庫本って普通は表紙部分だけにイラストや写真が使われるけど、サイズが変形だった絵をそのまま使って下さって、豪華な文庫本。
(限定版だったため、今は元のカセットテープの表紙になってます。残念...。)
だけどすばらしい映画だった。
キャリー・マリガンの悲しそうな笑顔が、この映画を象徴してる気がする。
彼女たちの決められた悲しい運命。
それをことさら残酷なシーンを入れること無く、美しい映像と楽しい子ども時代や成長していろんなことを知ってしまう姿、愛し合ったり、なんとか運命を変えようともがき、諦めながらやさしくなっていく様を観ることで、全ての人たちに人生や生命など普遍的なものについて考える時間を持たせてくれると思う。
「これは私のことかもしれない。私のお話だったんだ。」と。
本を先に読んでも映画を先に観ても同じ感動を得られるよ。
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