イラストレーター/アーティスト松尾たいこの 日々のこと・映画・本・旅など


by taikoma
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ヘンリー・ダーガー展:壮大な不思議で鮮やかな世界に魅入る

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この画集、もう8年ぐらい前に買ったんだけど、装幀が阿部聡さんなのだ。(河出書房新社 奇想コレクションの初期の装幀担当)

ラフォーレ原宿で開催中のヘンリー・ダーガー展に行ってきた。

「非現実の王国で」は、ダーガーが19歳〜60年間にも渡り、自分の想像の物語と絵を描き続けたもの。
彼が死ぬまで誰の目にも触れないし、そんなものを書いてる事すら誰も知らなかった。

その原画を観られるチャンスがやってくるなんて!

本だけで見ると、ヴィヴィアンガールズの、女の子なのに男の子みたいな裸に目がいっちゃって、全体をうまく観れないんだけど、実際に目にする原画は、とっても大きくて色彩豊か。

奇妙な女の子たちや残虐なシーンももちろん圧倒的な存在感があるけど、その背景にある風景や自然のモチーフ(花や木々など)も美しく描写力もすごい。

トレースしたりコラージュしてる部分も多いらしいけど、全く遠近感を無視した巨大な花々もモクモクとした雲も、ああこういう事もあるかもなあとすんなりと心に入ってくる。

ヴィヴィッドな甘くて力強い花々も、残虐なシーンなのに白と水色とベージュだけで描いた世界も、ああこれもあるんだよねえとすんなり心に入ってくる。

これは間違いなくアートだなあと思った。
っていうか、そういう定義が私の中でよくわからないんだけどね。

好きだし心に響いたのだ。

客層は若い人が多かったけど、みんなとにかく声も出さず静かに絵に見入ってて。

ダーガーが死んだ後、大家さんが部屋で見つけた大量の作品。
大家さんであるネイサン・ラーナーが芸術家でその価値を見いだしたから、いまここで私が観る事が出来てるなんて、とっても不思議な偶然だなあと。

会場にはダーガーの人生についても書いてあった。

ダーガーは幸せだったのかなあ。
ダーガーはこの絵が人に目に触れるのは喜んでるのかなあ。
なんて、思ったりして。

でも幸せかどうかとか、なにに幸せを感じるかとか、その尺度って人によって全然違うだろうから、やっぱりわからない。

ただ、これを描いたのは、1970年ぐらいまでで、ずいぶん前なのに、今見て「いいなあ」って思えるのって何なのだろうなあと考える。
絵にしても音楽にしても小説にしても、古びてしまうものと普遍的なものってあるし。

でもその境目がまだよくわからないなあと、さっきから堂々めぐりのように考えてるのだった。

ダーガーの目に映り心に残り頭の中で作り上げられたもの。
彼の作った世界に私が感動してるのだけは、確かなのだった。

15日までですよ。
まだ見てない人はぜひ。


4/22〜5/29松尾たいこ初の大型個展
TaikoMatsuo_Layeredぜひ来てね!


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by taikoma | 2011-05-09 13:38 | 日々のこと